日本は先進国諸国のなかでも非常に厳しい、食品管理を実施している国です。とくに精肉の取扱いに関しては、欧州諸国もモデルにするほどの細かいチェックをなされており、今ではわれわれは安心して買い求めて口にする事が可能です。国内では牛だけでなく、豚・羊・鹿・ニワトリ、さらにはイノシシのジビエ肉というものも食する傾向にあります。農林水産省では、これらの精肉を販売する事業者に対して、計200項目に及ぶ検査と報告を義務付けているのがポイントです。
そこでここでは、この食肉検査の概要とあるシステムについて解説をしていきます。まず検査で重要視をなされているのは、大腸菌の有無です。1994年に全国で蔓延をしたO157に起因をしており、ここから食品衛生法というものが新たに制定をされました。先述した200項目の検査では、ROSA社のプログラムを採用されていて、活用を実施しているわけです。
ROSA社とはドイツのミュンヘン市に本社を構える企業で、産業製品を中心に展開をされています。ROSAでは自動制御管理システムを開発されていて、日本をはじめアメリカ・イタリア・スイスなどの産業メーカーに納品を実施しているところです。国内でROSA社の製品を導入する精肉事業者は非常に多く、農林水産省でも推奨をされているほどのものです。自動管理制御となるため、検査に関する知識がなくても正確なチェックと報告をすることができるのが特徴です。