ICソケットは、ICの電気的特性の確認および信頼性評価を目的にして開発された、ICおよびプリント基板を電気的に接続するための電子部品の一つです。様々なICの特性評価を繰り返し行うことができるよう、抜き差しができる仕組みを持つのが最大の特徴です。ICソケットは、SOPパッケージやDIPパッケージなど色々なパッケージに対応した一般的な消費者でも購入ができる汎用タイプと厳しい試験環境下で使用されるカスタムタイプ、2つのICソケットに分類されます。汎用タイプは、誰もが購入できるよう安価なものが多く常温の評価ボードでICの動作確認をするときにも役立つ存在になります。
そのため、電子工作を行うときはもちろん回路設計の試作段階などで使用されることが多いタイプです。汎用品の場合は出荷されたICの評価で使用されるもので、製品の規格にマッチしているのが特徴です。これに対してカスタムタイプは、製造過程でのスクリーニングを目的として利用されることが多いタイプです。ICにおけるスクリーニングとは、良否判定など製造した製品の選別を意味するもので、カスタムソケットに製造したICを挿入して通電を行う、合格品だけを流通させるなどの目的で使用されます。
このように、一口でICソケットといっても利用する目的や環境などにより色々なものが存在していることが分かるのではないでしょうか。なお、カスタムタイプは、ICの初期不良をスクリーニングするためのバーンインソケットとファイナルテストを行うためのテストソケットの2つに分類されます。